心の傷は目に見えない。
見えないから、なかったことにされがち。
もしも、心の傷が見えたなら。
もっと注意深く。
もっと優しい言葉を選んで。
もっといたわりあえるようになれるだろう。
だから、見えない心の傷を、想像してみよう。
きっと、いつも元気な人も、パワフルな人も、明るくて傷ひとつないように見えるあの人も。
もしも心の傷が見えたなら。
きっと、たくさんの傷あとがあるはずだよ。
気持ちが骨折して治ったあと。心がえぐられたあと。傷ついて涙を流したあと。
傷がない人なんていない。
だれもが、心に傷を、何度も、何度も。
そうして今を生きているんだよ。
想像してみよう。
見えない傷を。
そして、見えない傷を、伝えられることも、大切だよ。
「いま自分は傷ついているのです」と。
言えるように。
そうしたら、きっと、
もっと、やさしい世界になると思うんだ。