その人の力になれたらいいよな。
苦しんでいる人を助ける。
とても良いことのように見える。
ところがその気持ちがかえって、問題をややこしくしてしまうことがある。
学校に行けない子どものために。
仕事がうまくいかないパートナーのために。
お金がない友達のために。
失恋した友達のために。
苦しんでいる、困っているその人を、助けたいと思う。
でも。
本当に本人が、助けを求めているのか?
もしかして、
困っているのを見ている自分がつらいから、助けたいんじゃないのか?
困っている状態から抜け出すことは、「本人」にしかできない。
本人が、心底困って、困り切って、どん底に落ちて。
本当に心から、変わりたいと思う
その瞬間を「底つき」という。
苦しんでいる人を、ただ見ているのはつらい。
本当に助けて欲しいのは、ただ見ているのがつらい自分自身かもしれない。
苦しかったら、助けを求めればいい。
苦しそうなその人を見ながら何もできない自分が苦しい、と。
自分が楽になるために、苦しんでいる人を利用しちゃだめだ。
その人にはその人の人生がある。
家族でも友達でも。
自分の人生を生きよう。
それがきっと、誰かへのはげましにもなるから。